友人達と越後湯沢にスノボに来てたっぷり滑った後、アフターで越後湯沢の街へ繰り出して飲んだくれることに。
筆者が越後湯沢で個人的に1.2を争うお気に入りの店が駅の東口にあるので、予約して行ってみました。
外観
西口は越後湯沢の温泉街になってますが、東口は昔ながらの商店街になっててローカル感のある雰囲気に。駅から商店街を通って5分程歩くと、商店街の中に突如と木でできた大きな水車が現れました。
こちらが筆者お気に入りの居酒屋「地酒BAR山新」。越後の地酒を沢山取り揃え、且つリーズナブルな価格で飲むことができる日本酒好きにはたまらないお店です。ちなみに、この居酒屋の隣が同じ名前の酒屋さんになっており、酒屋さんが営む居酒屋というスタイルのお店になっています。
お酒も料理も、その時期による期間限定の物が楽しめます。
内観
店内入ってすぐにカウンター席があり、席数は8席ほど。2席ずつパーテーションで区切られています。
カウンター席の大きなテーブルや壁など、店内の至る所に木材を使用。上手く間接照明も使用してモダンな雰囲気に。
カウンター席の目の前には日本酒の入った大きな冷蔵庫があり、かなりの存在感を放っています。冷蔵庫内には、酒の一升瓶が所狭いしと並んでいます。個人の居酒屋でこれだけの巨大な冷蔵庫と酒瓶の数、酒屋が営んでいるとはいえ、なかなかお目にかかれない光景。
カウンター席の後ろにある、暖簾がかかった奥のスペースに半個室タイプの座敷席があります。
床もテーブルも壁も木でできた、モダンで落ち着きのある座敷席。隣の席とはブラインドで区切られています。このような半個室席が4テーブルあり、ブラインドを上げることによって大人数にも対応可能。
テーブルの上にはハンドベルがあり、注文が決まったらベルを鳴らして店員さんを呼ぶ仕組み。
最近の子は知らないかもしれませんが、スマスマみたいですね(笑)
メニュー(ドリンク)
席に付き、早速メニューを見ていきたいと思います。
まず最初のページには注意書きが。
ページをめくると、まず初めにおすすめの日本酒メニューが。
地元湯沢でも扱ってる店自体が少ない地元限定酒やら、60mlで5500円もする超レベチな高級レア酒などが記載。初っ端からチェーン店や普通の居酒屋では到底扱えないであろうレア酒の数々をぶっこんできました(笑)
2ページ目は、上善如水で有名な地元湯沢の白瀧酒造や、南魚沼の高千代酒造の酒が。
3ページ目は、鶴齢で有名な南魚沼市塩沢にある青木酒造。八海山でお馴染み、同じく南魚沼の八海醸造や玉川酒造。津南町の苗場醸造も。
4ページ目。今までは中越地方の酒蔵ばかりでしたが、こちらには上越や下越の酒に、日本酒の酒蔵が造る梅酒も記載。上越市にある勁城酒造や池田屋酒造、新潟市の峰乃白梅酒造や越後鶴亀が。
ちなみに新潟県は上越・中越・下越・佐渡のエリアからなり、上越市や妙高市のある西側が上越地方。長岡市や南魚沼のある中部が中越地方。新潟市や村上市のある北東部が下越地方になっています。新潟県の地図を見ると、なぜ地図的に下にあるのに上越で上にあるのに下越かというと、昔は京都に都があったこともあり、京都から近い方が上越、遠い方が下越になったんだとか。
5ページ目はまた中越地方に戻り、小千谷市の新潟銘醸や高の井酒造。長岡にある越乃景虎で有名な諸橋酒造や、河忠酒造も。
ここからはようやく日本酒や梅酒以外の酒が登場。
ビール・ハイボール・サワー・カクテル・焼酎・ソフトドリンクなどが記載。
メニューをよく見てみると、RYDEEN BEER(ライディーンビール)という八海山の八海酒造が造るクラフトビール、風媒花・宜しく千萬・雪男焼酎・ほんやらなどの日本酒の酒蔵が造る米焼酎、湯沢産はちみつを使用したお酒、雪男サイダーなんかもあり、日本酒以外のメニューも新潟産の物が多数。
最後のページはワイン。
南魚沼にワイナリーのある越後ワインが、グラスやボトルで飲むことができます。
また、フランスやスペインの海外ワインもボトルで注文できます。
グランドメニューとは別に「店長が選ぶ、今飲むべき酒」というおすすめメニューもありました。これを含めると、日本酒だけで6ページ分にもなります。こんなに新潟の日本酒を取り揃えた居酒屋には、なかなか出会えないと思います。あまりにも酒の種類が多くて、ドリンクメニューを一通り見るのにけっこうな時間を要してしまいました(笑)
ちなみに日本酒は小売価格でテイクアウトも可能。さすが酒屋さんが営む居酒屋。
メニュー(フード)
ドリンクメニューの多さに度肝を抜かれましたが、フードメニューも忘れてはいけない。順番に見ていきましょう。
まずは本日のおすすめメニューから。真鱈の昆布〆・白子ぽん酢・かぶと煮や、あん肝ぽん酢、カキフライといった冬の味覚などが。
グランドメニューを見ていきましょう。
まず1ページ目は、刺身系と焼物や煮物が。
2ページ目は、肉料理や野菜。その他には出汁巻き玉子やニンニク醤油漬けが。
最後は揚げ物・とりあえずの一品・ごはんものが記載。
ドリンクメニューが多すぎてフードが少ないようなと錯覚してしまいますが、魚・肉・野菜・つまみ・ご飯など、幅広いジャンルの物を取り揃えています。
実飲
ここからは実際に筆者が飲んだお酒を順番に紹介していきたいと思います。そんなに日本酒には詳しくないので、稚拙な感想と表現になると思いますが、ご了承ください。
日本酒をガッツリ飲むにあたって必要なものがチェイサー。注文すると、ビンにお水を入れてグラスと共に持ってきてくれます。もう飲む気満々です(笑)
まず始めに注文したのが「店長が選ぶ、今飲むべき酒」というおすすめメニューに書いてあった、白瀧酒造の「上善如水 純米大吟醸35% 兎ラベル(60ml 700円)」。兎年である2023年の縁起物で、中身は価格以上の高級酒との説明書きのある酒。
そしてお通しは、見た感じ角煮かと思ったら、車麩を豚の角煮のようにしたものでした。甘辛い味付けに、もっちりとして弾力もあって、まるで豚の角煮の様な食感と味わい。
では、いきなり純米大吟醸の高級酒から贅沢にいただきます。
「白瀧酒造(湯沢)上善如水 純米大吟醸35% 兎ラベル(60ml 700円)」。
華やかでフルーティーな吟醸香の香りが凄い。芳醇ながら、やや辛口でスッキリして飲みやすい。正に水の如し。危険なほどグビグビ飲めてしまいます(笑)
2杯目は前から知っている個人的に好きな酒、「玉川酒造(魚沼市)イットキー(90ml 350円)」。
淡い黄色の色合い。若干ヨーグルトの様な酸味のある芳醇な香りと味がして、ちょっとした乳酸菌飲料の様なお酒。しっかりしているが、まろやかで飲みやすい。
3杯目は梅酒。こちらも前から知っていて大好きなお酒。「青木酒造(塩沢)鶴齢 純米吟醸仕込み(90ml 400円)」。
地元新潟の越の梅という梅を使用し、日本酒のブランドとしても有名な鶴齢の純米吟醸の原酒で仕込んだ梅酒。氷砂糖の使用量を極力抑え、べたつかない上品な甘さの梅酒に仕上げているんだそうな。
グラスを近づけると梅の芳醇な香りが凄い。飲んでみると、甘ったるっこさは全然なく、ナチュラルな甘さがして後味スッキリで飲みやすい。飲んだ後も変な甘さが口に残らず非常に上品。一緒に飲んだ友人も絶賛する美味しさ。
4杯目は八海山でお馴染みの酒蔵、「八海醸造(南魚沼)八海山 赤越後 純米大吟醸生原酒(90ml 500円)」。
透き通るような透明な色。吟醸香の香りが芳醇。飲み始めはしっかりしてると思いきや、スッキリとした辛口で、まろやかな余韻が残る。こちらも非常に飲みやすい。
5杯目は「苗場醸造(津南町)醸す森 純米吟醸(90ml 450円)」。
白く濁った濁り酒。シュワシュワして微炭酸な感じ。甘さスッキリで乳酸菌飲料みたいで飲みやすい。
6杯目は新潟のワイナリーが造った国産ワイン、「越後ワイン(南魚沼市)越後雪季(えちごせっか)白グラス(700円)」。
シャルドネっぽい香りがして、スッキリ辛口。スッキリしすぎて水の如く飲めてしまう。
7杯目は「新潟銘醸(小千谷)泰然 純米大吟醸 県内限定(90ml 400円)」。
うっすら黄色がかった色で、芳醇な香りが凄い。初めは甘みとふくよかさが来るが、かと思いきやめちゃくちゃスッキリ。そしてまろやかな余韻が残る不思議な酒。
まだ飲みますよ~(笑)8杯目。「河忠酒造(長岡)想天坊 純米大吟醸 超神楽(90ml 400円)」。
スッキリとした吟醸香。芳醇でふくよか。ややどっしりした飲み口だが後味はスッキリ。
最後9杯目。「白瀧酒造(湯沢)くらんしょ 搾 純米吟醸 無濾過生原酒(90ml 400円)」。
吟醸香の香りがし、甘口でまろやか。生原酒なのでしっかり感あるが飲みやすい。
以上、日本酒7杯・梅酒1杯・ワイン1杯の計9杯のお酒を嗜みました。ビールとホッピーを愛飲する筆者が、これだけ日本酒を飲むのはなかなかありません。それだけどれも美味しかったということ♪
実食
美味しいお酒を飲みつつ、美味しい料理もガッツリ食べたので順番に説明していきます。
まずは低温調理された和牛の刺身(980円)。ローストビーフの様なお肉をワサビ醤油でいただきます。お肉はしっとりやわらかく、和牛の旨味がしっかり感じます。ワサビ醤油で後味スッキリ。
2品目は刺身盛り合わせ(1500円)。甘海老・タコ・サーモン・カンパチ・マグロが2切れづつ盛り付けられています。どれも新鮮で美味しそう。
甘海老はやわらかく、ねっとりしてトロける食感。旨味しっかり。
タコは大きくカットされ、弾力が凄くてプリプリ。
サーモンはやわらか過ぎてビックリ。トロけるほどやわらかいが、脂控えめでスッキリ。
カンパチはプリップリ。味が濃厚で脂が程良い。
マグロはトロか脳天の部分なのか、サシが入って見た目にも脂が凄そう。肉厚で噛めば噛むほど脂が口に広がる。脂が凄くて味が濃厚。やはりどの刺身もみずみずしくて鮮度抜群。
3品目はカンパチのなめろう(900円)。鰺ではなくカンパチというのが珍しい。細かくぶつ切りにされたカンパチは脂が程良くなめらか。刻んだネギや生姜が混ざってシャキシャキで、生姜がめっちゃ効いててさっぱり。間違いなく日本酒に合う。
4品目は4個入りのかきフライ(950円)。カキフライは1個1個がデカイ。レタス・千切りキャベツ・タルタルソースが一緒に盛り付けられています。
カキフライは、外はサクッとして中はやわらかくしっとり。臭みは全く無くて非常に食べやすい。自家製であろうタルタルは、シャキシャキした玉ねぎの甘さも感じるが、黒胡椒がたっぷり入っているのでピリッとした辛さも感じる。
5品目は見た目がややグロテスクな幻の魚の干物、ゲンゲ(650円)。聞き慣れない魚なんで調べてみると、富山湾辺りに生息する深海魚なんだそうな。昔から味噌汁やお吸い物に入れたり、天婦羅や唐揚げにしたり、干したものを炙って酒肴として食していたんだとか。
1皿に5匹入っており、焼き立ての熱々。食べてみると、芳ばしくほのかな苦味があり、お腹周りはやわらかくて尻尾に行くに連れてサクサクの食感に。味的にはシシャモに似てる気がします。これも酒のアテとしては申し分ない。
6品目は自家製とり唐揚(750円)。赤ちゃんの拳大くらいの大きさの唐揚げが5個盛り付けられています。出てきた瞬間からニンニクや生姜の香りがして食欲をそそります。
揚げたて熱々なんで火傷注意。肉肉しく程よい弾力あるが、しっとりしてやわらかい。鶏肉の脂も上品。唐揚げ専門店顔負けのクオリティだと思います。
7品目は〆のねぎ味噌焼おにぎり(250円)。おにぎりに醤油をコーティングして焼きあげた一般的な焼きおにぎりとは違い、銀シャリおにぎりの上にネギ入りの味噌を塗って焼きあげた感じで、味噌の芳ばしい香りがします。おにぎりの表面は焼いてあるので硬めの食感ですが、中しっとりホクホク。味噌はしょっぱいめで、おにぎりとの相性は抜群。ネギのシャキシャキ食感と風味もしっかり感じます。
美味しいお酒と料理をたらふく頂いて、お腹も心も満たされました。筆者も含めて飲兵衛4人でたらふく飲み食いしてお会計はなんと、1人7000円ほど。あんなに純米大吟醸などのレアな酒を飲みまくってこの値段とは驚きです。東京なら1人1万円は超えてたんじゃないでしょうか。
店員さんも非常に感じが良く、事前に新幹線の時間を尋ねてくれるなど、終電に乗り遅れないよう気遣いも垣間見れました。正にコスパ最高で、レアな酒をありえへんくらい取り扱う酒好きにはたまらないお店でした。この後、最終の新幹線に乗って寝ながら家路につきました♪
まとめ
越後湯沢でスノボを楽しんだ後、越後湯沢駅東口にある筆者お気に入りの店で飲むことに。駅前商店街の中にある酒屋が経営する居酒屋、「地酒BAR山新」。越後の地酒を沢山取り揃え、且つリーズナブルな価格で飲むことができる日本酒好きにはたまらないお店。
ドリンクメニューが非常に豊富で、日本酒だけで6ページにも上ります。しかも、全て新潟の地酒で、ここでしか飲めないようなレアな酒も豊富に取り揃えています。その他、地元新潟の酒蔵が造ったクラフトビール・梅酒・焼酎や、地元ワイナリーが手掛けた越後ワインなどもあり、日本酒以外のお酒も充実。
限定の純米大吟醸のレアなお酒を筆頭に、様々なお酒がリーズナブルな価格で飲め、どれも外れのない美味しさ。食べ物も、刺身・揚げ物・焼き物・ご飯物など種類が豊富で、こちらもお酒同様どれも文句の付けようのない美味しさ。
店員さんの感じも良く、美味しいお酒と料理をたらふく頂いて、お腹も心も満たされました。かなり飲み食いしましたが、値段も非常に良心的。正にコスパ最高で、レアな酒をありえへんくらい取り扱う酒好きにはたまらないお店でした。
店舗情報・外部リンク
店舗情報
地酒BAR山新 居酒屋
TEL:025-784-3441
住所:新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢3-4-10
アクセス:JR上越線 越後湯沢駅から徒歩5分
営業時間
【昼】11:30〜14:30(L.O.13:30)
【夜】17:00~22:00(L.O.21:00)
定休日:水曜日
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